東日本大震災による宅地地盤被害関連シンポジウムに参加して

阪神・淡路大震災の時は建物倒壊や火災などが、そして東日本大震災では津波そして原発事故による悲惨さが大きく伝えられ、宅地地盤の被災に対する認識は薄い状況でした。
しかし、仙台市や福島市でニュータウン開発された地域においては少なからずその被害は生じています。
11月26日に仙台弁護士会館において弁護士や建築家などが中心となり、宅地地盤被災者の皆さんも参加された「欠陥住宅被害全国連絡協議会仙台大会」の際の1議題として取り上げられた「宅地地盤被害の根絶を目指して~現状と課題~」シンポジウムに参加しました。
その中で阪神の時の事例として、個人所有である被災宅地への支援に公的資金の導入が難しいなか現行法令を条件つきではあるが最大限拡大解釈して道路災害復旧工事や急傾斜地崩壊事業として直接支援した事例や2重ローンを和らげるため貸付金や融資を行った事例を報告しました。
今回被災した多くの場所は昭和30年代から昭和36年の宅地造成等規制法制定、昭和43年の都市計画法改正に伴う開発許可制度導入前の郊外の開発地における盛土部に生じており、阪神のときの状況と似通っており、住まう方の多くは定年後の収入が限られているとのことで、その深刻さが報告され、公的な助成を望まれていました。
昭和53年の宮城沖地震にも被災し、地すべり工事として抑止杭や水抜き井戸が設置されたところでは、地すべりそのものは防止できているのですが杭頭部が傾斜しており、それにつられて住宅も傾斜している被災状況は宅地における抑止工の根本を問われる難問を突きつけられた気持ちとなりました。
またその際、なんら抑止策を講じず、再盛土のみで住宅を建設した宅地が再度被災している状況に当時の宅地の復旧のあり方に疑問を感じました。
最後に宅地は完全無欠のものでは無く、締め固めや水抜き工を規定通り施行していても経年劣化があることの認識、擁壁の水抜き穴の状態など自分で確認を、そして売買時に宅地の経歴や図面等が重要事項説明のひとつになり、自然災害時の被災者とならないようにする取り組みをお願いしました。(文責N.K)

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