愛知県碧南市「棚尾地区」まちづくりに参加して

碧南市は名古屋市の南約30kmに位置する火力発電所や自動車産業などで栄える今時珍しい健全財政を誇る人口約7万人の都市でありながら、三州瓦で覆われた街並みが続く時の流れを忘れさせる昔懐かしいたたずまいがある「まち」でした。

そのようなまちのひとつの地区「棚尾」を外の目から見てどのように感じるか、防災という観点から見たときの今後のまちづくりへの問題提起をと課題を頂いての訪問でありました。
講演会に先立ち、8月にまちづくり推進委員会の方と市役所の地域協働課の職員からU字型に名古屋鉄道三河線の廃線敷地に囲まれた面積80haの中に4m未満の道35%、昭和56年以前建築の木造住宅68%、人口約3000人余のまちの成り立ちや角々のたたずまいなどつぶさに紹介いただきながらまち歩きをしました。
と書くと老朽木造住宅の多い高齢化したうらぶれた地区と印象を持つのですが、高齢化率は25%弱、写真のように伝統的建造物群保存地区に指定されても良いような黒塗りの板張りの家並みや置屋跡が残り、神社・仏閣も多く、又絹織物の織機工場や、地酒や味醂の醸造工場があり、緑豊かな庭が路地の細さを感じさせない魅力的な街並みでした。
10月27日開催の「安心・安全なまちづくり」勉強会にはまちづくり推進委員会を中心に40名ほどの参加の中K-TECから2名が参加をし、震災後の神戸の街の様子や市民の活躍ぶりを話すと共に、「棚尾」のまちの魅力を残しながら建物の耐震化やスポット的な街角つくりなど時間を掛けたまちづくりの大切さや廃線敷地の活用の事例として最近完成した臨港線跡のプロムナードなどを話しました。
神戸へ支援に駆けつけた経験者も多く、地域への愛着心の強い方々との話し合いの中で地域力を活かしたコミュニテー豊かなまちづくりを進められると信じる勉強会でした。
文責 N.K

Hekinan


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