愛媛県愛南町御荘(みしょう)中学校 修学旅行生への震災体験の講話に参加して

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日時:2016年4月27日19時半~20時45分ごろまで
場所:シーサイドホテル舞子ビラ
聴講:愛媛県愛南町御荘中学 2年生(約90名)
講和タイトル「防災学習-自らの命は自らで守るために-」

~自然災害が発生する前に考えること、発生したときに行うこと~

主な話(タイトルはレジュメより)

1.はじめに
・御荘中学校は南海トラフが起これば1キロ程度、高い所まで避難しなければならない。
・窓から見える、明石海峡大橋の横が阪神・淡路大震災の震源の位置。

2.神戸を襲った自然災害(水害と阪神・淡路・淡路大震災)
・水害:六甲山は禿山 植林と砂防ダムの効果→減災
・水害に重点を置いた地域防災計画で地震への対応は従であった
・地震:内陸型(直下型)と海溝型(プレート型)の違い
→神戸は直下型。六甲山の裾野に沿って被害が大きく、地質の影響も大。

3.被災直後の様子と市民の行動
・映像「三木のEディフェンスの実験」
・耐震化補強→1981年の建築基準法改正前の建物被害は大きい
・風土にあった家、瓦が重い家は必ずしも悪くなく、台風に強い。地震被害路のバランスを考える必要がある
・家がつぶれなければ命は助かる。
・死亡者のほとんどは家の倒壊による。

4.火災の様子と対策
・消防のホース。水道が被災し、海水を使ったが車が踏み潰し、ホースに穴が開く。消
火が出来ない。
・通電火災。地震発生時の火災原因の一つ
・地域の人で消火活動を行った地域もある。

5.土木構造物の被災と対策
・橋脚の補強→倒れない柱をつくるのはコストもかかる。
・液状化現象→杭の被災の原因 車椅子の人はどうやって避難する?
手助けを出来る人になって欲しい

6.倒壊家屋の下から誰が救出したのか
・市民が8割。いざというときは助けを待つのではなく、自分が助ける。
・道具がない→あるもので工夫(車のジャッキなど)。
・クラッシュ症候群を防止するための早く助けることが必要

7.避難所の様子は
・水害を前提に決めていたため数が足りていない。健全だった建物に人が殺到。
・4つのタイプのリーダー

  • 地域リーダー、②教員型リーダー、③ボランティア型リーダー、④行政型リーダー
    →最も良いのは地域リーダー、次に教員型で無理をお願いしていた、ボランテイア型
    は自主的で、長期間滞在してくれ、被災者と懇意になっていた。
  • ボランテイア活動が出来るようになって欲しい。

8.おわりに
・自分が出来ることから始める。
・日ごろからの備え

生徒からの感想
・市民が8割助けたという話が印象だった。自分は助ける側の人間。備えておきたい。
・日ごろからよく意識し、準備をする。

御荘中学について
・校長先生が非常に熱心
・町をあげて防災学習に力を入れている。
・町が防災教育に年間予算130万円をかけている。
・毎年、東日本の被災地に小学生を連れて訪問している
・校区内の小学校は防災マップで文部科学大臣賞を受賞
・非常に防災意識が高く、生徒はみな熱心に話を聞いていた

福田の感想
・愛南町をあげて防災に取り組もうという意気込みを感じた。
・生徒の感想からも、防災に対する意識が非常に高いと感じた。
・何かあれば、自分が助ける側の人間になる必要があるという意識にただただ感服した。

文責:福田


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